洛菜庵

古都の郊外、四季折々の散歩道です

人間思いの設計思想

ちかごろライブ演奏を聴く機会が多い。
気軽に入れるライブハウスが増えたこともあるのかな。
時間が許す限り出掛けています。
ほとんど無名のアーティストたちですが、
芸術として生身の音楽を楽しむときが至福です。
いいもんです。
 
でも、ときどき思います。
のんびりくつろいでいて、ゆっくり音楽を楽しみたい。
昼下がりにうとうとして眠ってしまっても、だれにも気遣うこともないしね。

 
 
最近の音源は多彩で、メディアが対応していません。
もっとシンプルなものがないかな…
 
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装置は存在感がないほうがいい。
道具なのだから。
 
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と…、
いろいろ試してみます。
 
まず、この赤い箱。
懐かしい人もいらっしゃるでしょうね。
塗装も特別仕様です。
今はもういない、故人となった友人が、私のために作ってくれたものです。
 
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音を出さないで、そっと飾っておくか…
いや、機械は使ってやらないと死んでしまう…
ちょっと、聴いてみよう…
ぉぉ !
なつかしい。

 
 
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これは、小さな…
 
ん。
なかなかいけるじゃないか。

なになに、これを発案した人が京都にいるんだって !
 
 
と、ゆうわけで。
行きました。
京都府精華町「学研都市」ラボ棟にあるその会社へ。

社員数人の小さな事務室に試聴室があり…。
 
 
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小一時間ほど聴かせていただきました。
ところで、創業者の社長さんはどこにいるのだろうか。
 
 
スタッフのみなさんにお礼を述べて、帰りのエレベータホールへ。
 
しーんとしたエレベータ横の休憩コーナーに、浮浪者のような爺さんが寝転んでいます。
案内していただいたスタッフのKさんが、
「社長、こんなところにいたんですかぁ」。
 
 
 
で、じいさん、でなくて…、
偉大な由井社長と会えたのでした。
 
力まない、自然体な話し方です。
ちょっと教祖さまのように見えますが、無理強いしません。
話すうちにすっかり魅了されました。
こちらが聞き手になると何時間でも話し込みそうなほど、
人懐っこくて純朴なお人柄が見えました。
 
 
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 75歳になられたそうです。
 ふと、次に会えるのは千の風になってからだろうと思ったので、
申し出て写真に入っていただきました。わたしはめったに記念写真は撮らないのだけれど、この日はなぜかミーハーになれました。
 
おまけ…
 爺さまが脱サラして創られた「タイムドメイン」社の普及製品です。このスピーカーで音源を聴くと、開発した由井啓之氏の考え方がぼんやりわかるような気がします。イメージ 7