洛菜庵

古都の郊外、四季折々の散歩道です

2008-01-01から1年間の記事一覧

言の葉、格闘技中継

「詩のボクシング」はテレビ番組だと思っていました。初めて見たのは年末のテレビだったからです。 ねじめ正一さんと谷川俊太郎さんの対決を偶然見ました。10年前のこと。このときから毎年楽しみにしています。 詩といってもパフォーマンスを尽くしています…

太棹

突然ですが… 津軽三味線の弦の色は黄色。ウコンで染め抜いてあるそうな。 … 初めの挨拶がわりに「津軽じょんから即興曲」を。 ♪緩急、強弱、かすれ、連捷、間、華、翳… いきなり迫り来る津軽の響き。 津軽三味線は太棹。 恵美乃助のエネルギーに圧倒されて、…

大阪の黄色いお札

大阪は暖かいのでしょうか。いま銀杏が黄色く色付いていました。 (撮影=2008.12.13、大阪市中央区・本町通りで)

メタセコイアのイルミネーション

メタセコイアの並木道は冬のソナタの景。 夜長の灯りはやわらかな温みを感じます。銀杏、欅、楊梅… 中でもメタセコイアの枝枝に絡んだ電照は、夕闇を一掃するように堂々と街に現れます。 五条通の南側、佐井通沿い、ローム株式会社が行っているイルミネーシ…

今年で還暦、地味な人権

ピーター・フランクルさんのお話を聞きました。 「日本人が気付いていないこと。それは他人と顔を会わせて話すことが下手なこと。外人と話す言葉は英語だけだと思っていること。今や日本人は英語を話す機械に成り下がりました」 「僕が日本に永くいるのは来…

秋のタンポポとスミレ

暖かいのかな。道端のタンポポの花、スミレの花。タンポポの右手は収穫直前の大豆畑です。 (撮影=11月29日、滋賀県野洲市で)

錦秋の近江富士

通称「近江富士」、三上山(432m)です。低いけど単独峰なので見晴らしがよくて、縦走路は変化に富んでいます。稜線が美しい山です。 この辺りは赤松の林。9月末から11月の中旬まで松茸の山になります。登山道を入るには入山券が要るらしい。今日はすでにその…

楓の色づき

霜月も終わろうとするときです。朝夕が寒い。 散歩や街歩きには、つい、日当たりのよい東向きの場所を選んでしまいます。 桜や欅の落ち葉のあとに、楓が紅く色づき始めています。 (撮影=2008.11.23、大阪府島本町・若山神社で)

加賀屋敷

いまの大山崎山荘美術館・本館のことです。 大正期に建てられた落ち着いた英国風本館。モネ「睡蓮」に出会う近代建築の新館も。 淀川に合流する三川の地にテムズ河を重ねた、故加賀正太郎の感性をいまも味わえる文化博物館です。 で、…。 この建物を建てた加…

日本語って、ヤバい

11月11日放送の「爆笑問題のニッポンの教養」はおもしろかった。 山口仲美センセイと爆問の太田との会話キャッチボールもよかった。 日本語学ってのも初めて聞いたし、アニメの声優のような山口仲美さんの話にも引き付けられた。彼女は明治大学国際日本学部…

子どもの科学

青少年のための科学の祭典・京都大会を覗いてみました。 もう、13回目になるそうです。賑やかでした。 午前中は少しだけ時雨空、午後から曇り空に。日頃運動不足なので竹田駅から歩きました。 会場で、子どもたちは好奇心たっぷりでした。真剣な目線、わたし…

立冬に、向日葵の花

秋、真っ最中、というのに。 公園の桜樹や街路樹の欅が、紅や黄に色づいているというのに… 向日葵(ひまわり)の花が、いま、咲き始めました。 農家の人に聞くと、夏に咲く普通の品種を時季をずらせて育てたとのこと。 このあたりの気候なら、理論上は咲くらし…

鹿ヶ谷かぼちゃ

ひょうたん型の野菜は鹿ヶ谷かぼちゃです。 京の伝統野菜です。近ごろ、作る人が少なくなりました。 えびす南京のような味でなくて、あっさりした冬瓜に近い味です。 いい形なのでしばらく玄関に飾っておこう、っと。

五重塔の「しんばしら」

心柱を持つ構造は地震に強いといわれています。わたしもそう思います。 各地の五重塔は火災などで再建されています。この塔もまた、1440年(室町時代、38.8メートル)再建です。 国宝指定されている東寺(再建1644年、54.8メートル)や醍醐寺(951年、38.2メー…

八坂の塔

八坂の塔(法観寺)は東大路通りを車で過ぎるとき、窓からちらりと見える五重の塔です。そぞろ歩く町筋から見る塔の風景は庶民的です。 知人から建仁寺で開催される書画展の案内があり、鑑賞後に二年坂方面を散策しました。秋の週末は観光客が多い。重要文化財…

秋、都大路に時代絵巻

京都・時代祭は、明治維新から延暦までおよそ千年の時代を再現した時代風俗絵巻。 てゆうか、仮装行列なのです。でも、フツウの仮装行列とは、ちょっと違う。 しっかりした時代考証がされている。たとえば、吉野太夫は足袋を履いて雪踏を着けるが、太夫の付…

北小松

比良山系の北東側は、山塊が琵琶湖に落ちるように湖に迫っています。JR湖西線から少し歩くだけで眺めのよい高台に出ることができます。

楊梅の滝から寒風峠、ヤケ山

楊梅の滝(雌滝、雄滝)は他に人がなく静かな滝壺。水しぶきが朝の日差しに反射してまぶしい。 涼峠。風が走り涼しい。背中がひんやりして気持ちいい。 シシガ谷源流付近、オトシともいうらしい。湿原のようにやわらかな径。水苔の群落が目にやさしい。 ヤケ山…

秋桜

ことしも棚田にコスモスが咲きました。 直前にイノシシの侵略を受けたらしい。森に隣接している圃は土が掘り起こされ茎が倒されていました。この時期のイノシシは冬に備えて地中にいる虫でも食べるそうな。花咲く棚田の晴れ舞台が荒らされて、棚田を守る農家…

手紙から聞こえる声

人と人との距離がいい ある高校生が夜更けに恋文を書いた。途中で青いインクが切れた。心はやる。明日に持ち越したくない。赤ペンでつづきを綴った。また切れた。抽斗(ひきだし)の底にあった緑インクの万年筆で書き上げた。ポストへ行った。少しためらった。…

宵の明星

10月1日、京都では午後から雲が晴れ、空がしだいに明るくなりました。台風15号が太平洋岸を少しはなれて通過したせいでしょう。 夕方に西空を眺めると、澄みきった山際に宵の明星がくっきり見えます。 最近は大陸から排気混じりの大気が流れ来て、澄みきった…

実りの圃を労う曼珠沙華

NHK-BShiの番組「街道てくてく旅-四国八十八か所を行く」9月24日の放映を見ていると、第60番札所・横峰寺(愛媛県西条市)辺りを写していました。街道の傍らにあざやかな赤色をした曼珠沙華が満開です。どうやら収録日は直前(前日?)のようです。 秋分の日の…

月見草の人生、野村克也さん

楽天イーグルス監督の野村克也さん、チームは今シーズンも力尽きて最下位です。試合に勝っても負けても、わたしはスポーツニュースの監督コメントがいつも楽しみです。プロスポーツ界ではトップクラスの、豊かな言葉を持っておられる人だと思います。 いまま…

寅さんの町並みを散歩

岡山県・備中高梁。松竹映画「男はつらいよ」シリーズで、全48作の撮影に携わった映画カメラマンの故・高羽哲夫さんが、ロケ地の中で特に美しいと回想した街です。 備中高梁は48回シリーズのうち8回目と32回目のロケに使われています。ストーリーの中では、…

三千院万灯会

間口3間の小さなお堂、国宝・阿弥陀三尊の横に大和座りする菩薩像。向かって左に勢至菩薩、右に観音菩薩が薄暮の庭に神々しく輝きます。この往生極楽院は800年前に一人の女性が祈りを捧げるために建てたそうです。 地元・大原の人に聞くと、このあたりではお…

京都・五条坂陶器まつり

陶器まつり最終日の五条坂へ行きました。 若手作家が出店している五条通り南側をゆっくりと。 工房の作者自らが作品を解説してくれます。 気に入ったものをひとつずつ…。 気がついたら、帰り道のザックは重くなっていました。 夕刻の京阪五条駅にはゆかた姿…

源氏物語 ? の供養塔

この石塔は源氏物語の供養塔だそうです。 世の中いろいろな供養法があるようですね。 (京都・千本ゑんま堂で) …と、書いたのですが、違っていました。 お二人から、??コメントをいただいてからよく考えたら… 紫式部の供養塔のようです。 ごめんなさい。

雷、6連発

8月8日、大津市では琵琶湖花火大会の日。 テレビでは北京オリンピック開会式の中継。 どうも、天候が怪しい。 蒸し暑い。 不気味な雲行き。 花火はやめてテレビにするか…。 雷鳴が近い。 近づいてきた。 1000メートル以内。 パソコンのLANケーブルを外す。 …

閻魔さま

見下ろす貌に、迫力があります。 都が焼かれた応仁の乱で、初代閻魔像は焼失しました。この像は1488年に仏師・定勢により刻まれたものです。 小野篁(802~853)は、この世とあの世を行き来する力を持っていたらしい。昼は宮中に、夜は閻魔之廰に仕えたといわ…

三日月

8月4日の夕方に。 南天に木星、天頂に夏の三角、西の山きわに三日月。月齢3.0の月です。 かつて、朔から初めて見える月に向かって、手を合わせている老人の姿をよく見かけました。ほとんどのときは三日月でした。天候の具合で、ときに四日月のときもあり、切…