洛菜庵

古都の郊外、四季折々の散歩道です

2007-03-01から1ヶ月間の記事一覧

天王山の麓、宝積寺

JR山崎駅、阪急・大山崎駅から天王山へ続く、住宅街を抜ける急な道を登ります。距離は短いけれど、体をいたわりながらゆっくり歩いて10分、宝積寺三重塔は国の指定文化財です。ことしはヤマザクラがソメイヨシノよりも早く咲いています。すでにヤマザクラは…

桃の花、月映えのような少女…

桃の花が咲くときに、ある無名の作家を思い出します。そのエッセイに、桃花は「艶なる梅や桜ほどに人の心を乱さない月映えのような少女の風情」と表しました。 === 「北へ」という歌がある。昭和五十二(1977)年石坂まさをさんの詩になる。小林旭さんが歌った…

春の京食材・筍

桜が咲くころ、洛西の孟宗筍が旬を迎えます。 洛西の筍は、京の極上食材として重宝されてきました。タケノコを収穫する竹林には敷きわらと土を層にして、竹の地下茎から地表までの十分な深さを確保します。土入れ作業を百年以上も続けているゆえ、幾重にも重…

はんなりと…、京都・東山花灯路2007

暮れなずむ空。やがて少しずつ闇に近づく。八坂の五重塔はライトアップに浮かんで荘厳な姿で迎えてくれました。 青蓮院から円山公園を通って清水寺までの散策路・4.6kmに、露地行灯が足元におよそ二千四百基。清水焼、京銘竹、北山杉磨丸太、京石工芸…。白壁…

ちょっと珍しい竹姿

「二股」と呼ばれている変形竹、ハチク林でたまに見ることがあります。根元をみると一本の竹ですが、地上で二つの稈に分かれています。稈が変形しているだけの竹はよく見られます。タケノコからたった二ヵ月で竹に成長し、その竹はそれきり大きくなりません…

京都・西山のタケノコ

ふるくから洛西の孟宗タケノコは、京料理の春を味わう食材として重宝されてきました。栽培用に整備されたモウソウ畑の地面は、布団をかぶせたようなやわらかさです。土のかすかなひび割れを見つけて、地中の筍を探します。 いま、旬の風味が冬の眠りから覚め…

大極殿公園

閑かな住宅街に囲まれて、桜木がのびやかに枝をひろげています。阪急電車・京都線の西向日駅から北へ歩いて数分、向日市鶏冠井(かいで)町にある長岡宮・大極殿跡です。いまは小さな史跡公園になっています。平安京に移る10年前に、ここに都が造られようとし…

櫻、名樹を巡る

幾年か前、4月の最終週に、桜の名木をめぐりました。 正午前に車で京都を出発。 高遠城跡は、もう、葉桜でした。前日に通り過ぎた台風くずれの熱帯低気圧の嵐で、散ってしまいました。コヒガンサクラに替わって花桃が満開。青空を背に紅白の花弁が艶やかで…