壬生の街に、染め職人あり
ここは京の街の中。かつて、新撰組屯所があった壬生(みぶ)界隈です。
染め工場の作業を見学させていただきました。染め職人さんのてきぱきした手さばきに、しばらく見とれていました。
シルクスクリーンを使って顔料を均一に刷りこまれます。何回も版を重ねるために、一つひとつの版ごとに絶対ずれない熟練の技が要るのです。手づくりプリントならではの丁寧な作業です。
山宗染工、「おっちゃん」と呼ばれているご主人に説明してもらいました。染工技術は根気と工夫の連続であること。頭が下がります。研究や試し刷りされる「試験室」の表示にも、長年の心意気が積もっています。
工場の屋根はうろこ瓦、建て屋はレトロな風情。わたしのお気に入り建物です。明治時代に建てられた松原警察署庁舎を再利用移築されたものだそうです。いまも現役の染工所として使われているのが、とてもすばらしい。
千鳥格子柄の綿布
工場の屋根はレトロなうろこ瓦