洛菜庵

古都の郊外、四季折々の散歩道です

櫻、名樹を巡る

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 幾年か前、4月の最終週に、桜の名木をめぐりました。
 正午前に車で京都を出発。

 高遠城跡は、もう、葉桜でした。前日に通り過ぎた台風くずれの熱帯低気圧の嵐で、散ってしまいました。コヒガンサクラに替わって花桃が満開。青空を背に紅白の花弁が艶やかでした。

 安房トンネルを抜けて、新穂高・中尾高原の出で湯の宿に一泊。

 翌朝は飛騨・古川町でひといき、宮村・臥龍の桜へ。ここは満開でした。
 老桜の少し手前から、高山線の特急列車が徐行して通過します。乗客の視線がいっせいに臥龍桜に向いているようすが、櫻木を通してこちらからよくわかります。

 白山の東側にある荘川桜へ。道際にまだ雪が残っています。つぼみは固く、満開は5月上旬ころか。御母衣ダム下から平瀬温泉までは満開なのに、ダム湖畔は雪解けから日がたっていません。花をつける前とはいえ、老櫻の姿はダムに沈んだ村の鎮守にふさわしい威厳をただよわせていました。
 平瀬温泉の公衆浴場は、白山麓の出で湯を贅沢に掛け流しする素朴な小屋です。ひと休みのあと、観光客で溢れる白川郷を素通りして、砺波ICまで一気に走りました。5月の連休を控えてチューリップ畑の彩りが冴えていました。