洛菜庵

古都の郊外、四季折々の散歩道です

宵の明星

イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

10月1日、京都では午後から雲が晴れ、空がしだいに明るくなりました。台風15号が太平洋岸を少しはなれて通過したせいでしょう。

夕方に西空を眺めると、澄みきった山際に宵の明星がくっきり見えます。
最近は大陸から排気混じりの大気が流れ来て、澄みきった山際を見る日が少なくなりました。
つと眺める夕暮れの空に、落ちるように沈む兄弟星。ちょっぴり清新な気持ちになりました。


写真は、二里ばかり離れた西山の梢に消える宵の明星の姿です。
天文のデータ本に今年の金星は、「つまらない年」と書かれています。つまり、太陽から大きく離れることもなく、特別明るくなることもない平凡な様子を、そのように表したようです。

電照のない時代に、きっと「明星」は今よりずっと存在感をもっていたのでしょう。特別明るくならない年でも、「いちばん星」なんですから。
来春までは宵に、桜が散るころから明けの明星になるそうです。