洛菜庵

古都の郊外、四季折々の散歩道です

春水流る、花筏

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 前夜に通り過ぎた花散らしの雨で、色を濃くした新葉の櫻木がなびいています。風が緩んだ昼下がりの背割堤に、サイクリングや散歩を楽しむ人が通り過ぎます。
 白い花群れの咲き始めもよし
 樹が身じろげばこぼれるような花盛りもよし
 花吹雪の風下に見上げる枝枝もまたよし
 背割りの先で、のんびり春陽を浴びる。新芽が出始めた河川敷には花筏タンポポベニシジミの舞い…

 京都では水あるところ、いずれも桜の名所です。人出が多いことが風情を味わう妨げになることもしばしば。花盛りが過ぎたあたりに、季節の移ろいをしみじみ感じるものでしょう。

 背景の山の中ほどに見える三角屋根の建物は、大山崎山荘美術館(京都府大山崎町)です。大正期に建てられた落ち着いた英国風本館、モネ「睡蓮」に出会う近代建築の新館も。淀川に合流する三川の地にテムズ河を重ねた、故加賀正太郎の感性をいまも味わえる文化博物館です。この日は川向こうから眺めて楽しめました。(八幡市、撮影日=2007.4.14)