洛菜庵

古都の郊外、四季折々の散歩道です

2007-01-01から1年間の記事一覧

平等院・鳳凰堂

名刹の伽藍をみるとき、いつもながら木組みの妙に感心します。雨の合い間に訪れた平等院・鳳凰堂もまた、匠たちが残した優れた木組みの技術です。国宝の仏像や絵画などを納めるお堂そのものが国宝なのですから、千年近く保存されている重みを加えて、じっく…

竹の秋

俳句に「竹の秋」という季語があります。 タケノコの収穫が終わるころ、冬を越した竹の葉が 新葉と入れ替わります。 竹林に差し込む陽をよぎるように、 薫風に身をまかせた笹の葉ふぶき。 初夏のさわやかさにふれるひとときです。 (2007年5月20日、京都市西…

高槻ジヤズストリート、ブログリンク集

会場の様子などをブログで紹介している記事をリンクしました。

会場数=40、高槻ジャズストリート

街の中が活気付くとき。 目の前で生演奏を聴くこと、美味しいものを食べること、薫風を肌で感じること、MCで演奏者のキャラクターをイメージするとき、同好の輩と盛り上がるとき… 高槻ジャズストリートは今年で9回目だそうです。過去に何度か訪れたことがあ…

ぽかぽか日和、気温23度

早朝は肌寒く、気温が8℃だったのに、正午過ぎには23℃まで上がりました。ぽかぽか日和に誘われて八条ケ池へ。花群れ、若葉、遅咲き桜…。訪れる人の数もまた満開でした。 着物姿で観光なのか、一眼レフカメラを手にして霧島つつじを写している女性がひとり。せ…

紅蓮の花群れ、キリシマツツジ

キリシマツツジが、いま、満開。池の中堤を燃えるように飾るキリシマツツジの大樹が、青む池水に花影を落とします。花群れと若葉の中で、遅咲き桜も風に散ります。交通=JR京都線・長岡京駅、または阪急電車・長岡天神駅から西へ歩いて10分ほど。 (2007年4月2…

八条ケ池・霧島躑躅

春はゴムまりのようにやってきます。 この日は気温が24度、初夏の気候です。 歩みを休めて見る紅色の花群れ。まだ、咲き始め。4月26日以後が最も華やかなのでは…。連休には少し過ぎているかも。気の利いた散策コースです。(2007年4月21日、長岡京市・八条ケ…

遅咲き八重桜

京都・岡崎の疎水縁は新葉が見えるようになりました。芽吹いたばかりの桜の枝枝に萌葱色の葉。そんな中にも遅咲き種がいま、満開を迎えています。ほんのりうすい桜色の花びらが八重に咲くと、乙女が薄化粧したように清楚な居住まいです。遠くに見える欄干の…

春水流る、花筏

前夜に通り過ぎた花散らしの雨で、色を濃くした新葉の櫻木がなびいています。風が緩んだ昼下がりの背割堤に、サイクリングや散歩を楽しむ人が通り過ぎます。 白い花群れの咲き始めもよし 樹が身じろげばこぼれるような花盛りもよし 花吹雪の風下に見上げる枝…

そぞろ歩く、夕暮れ時

春の宵に、そぞろ歩く街並み。駅から散歩気分で歩けるところ、池端の堤に照らされた桜花が華やぎを持たせてくれます。しっかりくっきり照らされた花花、妖しさを感じるだろうか…。いやいや、人それぞれ楽しみ方がありましょう。(撮影日=2007年4月7日、長岡…

花のトンネル

背割堤を歩く。 先端まで1.5Km、およそ250本の桜並木を堪能します。 おそらく、この桜並木は京阪神・都市近郊では随一の規模をほこるものと思われます。周囲は河。大阪湾に注ぐ淀川の起点、木津川と宇治川の終点です。この日は八幡市の桜祭りが開かれていて…

狂う女の美しさ

咲き誇る桜は、たががはずれたように美しい。異様なほどの華やかさが櫻花にはある。 作家・渡辺淳一は「女の姿でいうと、見て惚れ惚れする形のいい女ではなく、見ているうちに背筋がぞくぞくしてくる、得体の知れぬ狂女の美しさ」であるという。

櫻・毒の美しさ

人が老を深める歳ごとに、櫻は美しく見えるという。見るものを引きずり込みそうな毒の美しさを秘めている。(撮影日=2007年4月7日、長岡京市・八条ケ池畔)

どこも流行りのライトアップ

ライトアップされた華やぎは気を浮かせるに充分です。近ごろ、どこへいってもこの手法に出会うために慣らされたようにも思います。より刺激を求めるも、人の創造力は衰えるばかりです。月夜に見る深山のヤマザクラには叶わないでしょう。 桜は品種改良によっ…

天王山の麓、宝積寺

JR山崎駅、阪急・大山崎駅から天王山へ続く、住宅街を抜ける急な道を登ります。距離は短いけれど、体をいたわりながらゆっくり歩いて10分、宝積寺三重塔は国の指定文化財です。ことしはヤマザクラがソメイヨシノよりも早く咲いています。すでにヤマザクラは…

桃の花、月映えのような少女…

桃の花が咲くときに、ある無名の作家を思い出します。そのエッセイに、桃花は「艶なる梅や桜ほどに人の心を乱さない月映えのような少女の風情」と表しました。 === 「北へ」という歌がある。昭和五十二(1977)年石坂まさをさんの詩になる。小林旭さんが歌った…

春の京食材・筍

桜が咲くころ、洛西の孟宗筍が旬を迎えます。 洛西の筍は、京の極上食材として重宝されてきました。タケノコを収穫する竹林には敷きわらと土を層にして、竹の地下茎から地表までの十分な深さを確保します。土入れ作業を百年以上も続けているゆえ、幾重にも重…

はんなりと…、京都・東山花灯路2007

暮れなずむ空。やがて少しずつ闇に近づく。八坂の五重塔はライトアップに浮かんで荘厳な姿で迎えてくれました。 青蓮院から円山公園を通って清水寺までの散策路・4.6kmに、露地行灯が足元におよそ二千四百基。清水焼、京銘竹、北山杉磨丸太、京石工芸…。白壁…

ちょっと珍しい竹姿

「二股」と呼ばれている変形竹、ハチク林でたまに見ることがあります。根元をみると一本の竹ですが、地上で二つの稈に分かれています。稈が変形しているだけの竹はよく見られます。タケノコからたった二ヵ月で竹に成長し、その竹はそれきり大きくなりません…

京都・西山のタケノコ

ふるくから洛西の孟宗タケノコは、京料理の春を味わう食材として重宝されてきました。栽培用に整備されたモウソウ畑の地面は、布団をかぶせたようなやわらかさです。土のかすかなひび割れを見つけて、地中の筍を探します。 いま、旬の風味が冬の眠りから覚め…

大極殿公園

閑かな住宅街に囲まれて、桜木がのびやかに枝をひろげています。阪急電車・京都線の西向日駅から北へ歩いて数分、向日市鶏冠井(かいで)町にある長岡宮・大極殿跡です。いまは小さな史跡公園になっています。平安京に移る10年前に、ここに都が造られようとし…

櫻、名樹を巡る

幾年か前、4月の最終週に、桜の名木をめぐりました。 正午前に車で京都を出発。 高遠城跡は、もう、葉桜でした。前日に通り過ぎた台風くずれの熱帯低気圧の嵐で、散ってしまいました。コヒガンサクラに替わって花桃が満開。青空を背に紅白の花弁が艶やかで…

二上山のサヌカイト

京都盆地の南西部(京都市と長岡京市の境界付近)で発掘された縄文晩期の遺跡の説明会がありました。発見された石器に使われていた原石(石核)である古銅輝石安山岩(サヌカイト)は、奈良県・二上山の産だそうです。3000年前に、すでに物流があったのですね。

縄文・竪穴住居跡

~3000年前は寒くなかったの ? 縄文晩期の竪穴住居跡が近畿で見つかるのは珍しいらしい。それも6棟見つかったとのこと。先の「都市計画道路が蘇える日」に続くすぐ東側の場所で発掘調査された結果説明会です。まだ農耕が始まる以前らしいけど、この辺りは地…

長岡京・一条大路跡

~1220年前の都市計画道路が蘇える日 長岡京・大極殿跡から真西へ1.5Km。この辺りは道路側溝のほか建物跡も発見されています。南北に通る西三坊坊間小路は8メートル幅で、現在の農道位置に一致します。1220年前に造られた長岡京の条坊は完成に近かったようで…

月夜櫻

華やぎの影に潜む哀しさゆえに、 櫻花は長く人に愛されてきたのではないでしょうか。 妖しさを感じさせるに足る月の明かりです。 この日はちょうど満月でした。 (撮影=2004年4月5日、向日市・向陽小学校校庭堤下で)

善峯寺

黄沙に霞む京都盆地を西南へ。洛西・大原野に、いくつか落ち着いた居住まいの古刹があります。善峯寺もまた、季節おりおりの景を感じる名刹です。JR東海のCM「そうだ京都、行こう」にも紹介されて、近ごろは交通渋滞も。それでも、寺を訪れるひとの貌が和む…

花の寺

勝持寺前の山桜。ここは京都・洛西の古刹、西行が植えた桜はきっとこんな桜だったのでしょう。境内にある「西行桜」は三代目といいます。